アイキャッチ画像は、僕が描いた絵です。タイトルは「Cell(独房)」。
今回の記事は、
という人向けの内容です。
結論としては
中国は『金盾』、EUは『GDPR』で、国ごとの情報規制が行われます。
インターネットの世界は今後、さらに分断されていくでしょう
という話。
我厌倦了上海的金盾(上海の金盾にウンザリ)
上海。新年快乐!
ミクスチャーかつ懐の深い歴史と、サイバーパンクかつ先進的な都市がとても面白いのは良いとして。
金盾(グレートファイアウォール)がクソほどうっとおしいです。
インターネッツ大好き野郎の僕にとっては、けっこうなストレスですw
動画はおろか、画像すらなかなかアップできません。イライラ。
金盾とは?
金盾(グレートファイアウォール)とは何かというと、
「中国以外のアプリやサービスを徹底して弾くイントラネット(閉じられたネットワーク)」のこと。
つまり、中華製サービス以外はほぼ使えないワケです。
Google Mapは「悪意あるだろ」ってほどズレるし、百度マップは中国語でしか検索できないので、旅人にとっては極めて不便w
中国に入る時は、香港版SIMを購入してから入るのが正解みたいです。
VPNを使ってやっと各種サービスを使えるけれど、そのVPNさえも時間帯によっては不安定だったり、前は使えたVPNが今は使えなくなっていたりして、その排斥ぶりには驚くばかりです。
(※VPN=今自分がネット繋いでる場所をウソつくシステムw)
どうしてそんなことするの?
では、なぜ中国がこんなことをするのかというと、シリコンバレーのIT企業が世界中の個人情報を吸い上げていることに対する危機感が、米国以外の国にあるからなんですね。
中国国内では既に海外のインターネットサイトへのアクセス規制が厳しく行われていますが、
今度はEUの外側にも、インターネットの壁ができることになります。
EUのイントラネット「GDPR」
「EU一般データ保護規則(GDPR)」といって、2018年5月25日から、EU内でのインターネット上の個人情報保護を目的とした規制がスタートする予定です。
このGDPRがスタートすると、企業が外部に個人情報を流出した場合、一件につき年間世界売上高の4%の罰金という、非常に大きな罰則が課せられる仕組みになっているそうで。
これまではインターネットは「世界をつなぐためのツール」と言われていましたが、金盾やGDPRに象徴されるように、今後は間違いなくインターネットの分断が進んでいくでしょう。
それに併せて「シェア」はもはや過去のトレンドとなり、サイバー空間だけでなく、リアルの国家間もさらに分断されていきます。
これはもう「インターネット」ではなく「イントラネット」というべき情報網。
分断される世界での情報源
では、分断されていく今後の世の中で、生きた情報を手に入れるにはどうしたら良いのか。
これは何回か言ってるけど、「自分で足を運ぶ」か、または「有識者や実行者に一次情報を直接聴く」のが一番良いいわけです。
一周まわって、アナログな方法が一番になってきています。
そして、人間関係においては、広く浅く弱い結びつきでなく、濃くて強いリアルな共同体(Unitとか呼ばれていますね)が、今後ますます重要になってきます。
んなワケで、僕の投稿やブログはほどほどに見といて(笑)面白そうと思うことは自分で見にいって、人には直接会いにいきましょう。もっと旅しましょう。
日本から中国に行くなら、東京or大阪or福岡から香港を経由して入るか、高松or佐賀から飛ぶと安いみたい。
以上、現場からの雑記でした。中国のテクノロジー関連の話はネタがめちゃめちゃあるんで、また気が向いたら書きます。
中国でのネットの使い方のコツなどについても。
それでは、明日も、よい人生とよい旅を。
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