もくじ
今回言いたいコトを一言で「モノより経験」
今日の内容は、
「”Less is More”の考えを人生に取り入れてみよう。まずはモノを少し減らして、経験に投資してみよう」
というものです。
Less is More. より少ないことは、より良いことだ。
Less is More.(より少ないことは、より良いことだ)
ーミース・ファン・デル・ローエ(独建築家)
この言葉は、ドイツ建築家のミース・ファン・デル・ローエ氏が残したものです。
彼は、自信の職業である建築デザインについて、この言葉を語ったのですが、
我々は、このキーワードから多くのことを学べると思います。
海外を旅する友人との話
僕が旅先で出会った、ある友人の話をします。
彼は、「Less is More」という言葉を、僕に教えてくれた人です。
彼は日本人ですが、仕事やプライベートで、1年の2/3以上を、海外で過ごしています。
そして様々な国や街を見て、様々な国籍、人種、文化を持つ人々と対話しています。
彼と、ある日こんな会話をしていました。
物質的なモノよりも、精神的なものや経験的なものに価値を置いているみたいなんだ。
日本人の幸福度は53位
日本は…157カ国の中で53位…昨年の46位から順位がさらに下がっていますね。
日本は経済でもちょっとビミョーになってきましたけど、幸福度に関しては、完全に先進国感なくなってきましたね…。
幸せな国ランキング1位から53位(日本)までを表したグラフ。世界幸福報告書2016より。
http://5c28efcb768db11c7204-4ffd2ff276d22135df4d1a53ae141422.r82.cf5.rackcdn.com/HR-V1_web.pdf
幸福な人は「経験」を大切にする
でもどうして、その国の人たちの幸福度は高いんでしょうか?
それも日本人のように、『短い連休に買い物と観光地!』という旅じゃなくて、長いバカンスの中で『違う街で暮らす』とか『ワンシーズンずっとスポーツをする』とか、『じっくりと自然と触れ合う』というものが多い気がするね。
ずっと同じ国や街で過ごすのでなく、「仕事はここで、バカンスはここで」という風に、複数の拠点を持っている人も多いみたいだ。
だから、彼らの生活は質素に見えるけど、その経験や考えは、とても豊かだった。
自分にとって何が大切なのかをよくわかっていて、急ぎすぎていないように見える。
もちろん、完璧な国や完璧な暮らしなんてないし、性格の問題もあるけど…僕は彼らから学んだことが沢山あったよ。
つまり、幸福な人は、もちろんモノは大切にするけれど、それと同じくらい経験も大切にする、ということですね。
これは「引き算の美」を理解する文化を持つ日本人にも、よくフィットする考え方だと、僕は思う。
もちろん、モノはとても大事
ここで言っているのは、物質主義の完全否定ではありません。
「僕らはちょっと物質主義に寄りがちなので、バランスを取ろう」という話です。
もちろん、モノはとても大事です。そしてそれを買うためのお金も。
管仲の言行録「管子」の「牧民篇」には「衣食足りて礼節を知る(着るものや食べるものがちゃんとあって初めて、人は礼儀や節度を知る」ということわざがありますし、
アブラハム・マズローの自己実現理論(五段階欲求論)では、「最低限の生活や命の安全が保証されていないと、人間は人間として生きていくことはできないし、人のことを考える余裕もできない」と説いています。
ただ、その段階を超えて、ある程度の生活水準を超えたら、物質に依存しない「豊かさ」についても考える必要があるようです。
今の日本に暮らす人々の中には、
モノを持ち過ぎて、しかしそれでもメディアに煽られ、人と比べて、さらに消費を重ね、
そのせいでローンやクレジットカードでの借金は増え、労働時間は増えていく…
という生活を無意識に強いられている人も少なくありません。
何より危険なのは、知らない人やメディアが決めた価値観を、自分の価値感だと勘違いして、
それを得るため、守る為に自分の人生の時間を使い過ぎてしまうことです。
そうならないために、物質的にある程度まで豊かになった後は、「次の豊かさ」を手に入れるために、
自分の価値感や生き方を改めて考える必要があるのです。
まずはモノを減らしてみよう
まず、何をすればいいのか?
「本当に必要なもの」以外を、手放すことです。
自分の持ち物や、所有権のあるものをひとつひとつチェックして、
「これは本当に、自分にとって大事なものか?」
「これは、ここ半年で使ったか?」
「人の目を気にして持ってるだけじゃないか?」
「これは、死んだ後に棺桶にまで入れたいものかな?」
と自分に問いかけてみましょう。
そうすると、あなたにとって本当に必要なものは、意外に少ないことに気がつくでしょう。
大切なのは「アクセス権」
現代において、多くのものは、「所有」していなくても使うことがあります。
シェアやレンタルで事足りるものは多いでしょう。
例えば車は、必要なときにレンタカーやタクシーを使えば、便利な上に時間や経費の節約にもなるし、
沢山の映画DVDや本は、有料のオンラインサービスに置き換えれば、どこでもアクセスできるようになります。
大切なのは、「所有」ではなく「アクセス権」であるということに気がつくと、
あなたのフットワークは軽くなり、ゆとりのある時間は増え、人生は豊かになるでしょう。
豊かな経験をしよう
自分にとって不必要なモノを減らしていったら次は、今まで「自分のモノを増やすため」に費やしてきた時間やお金を、「豊かな経験をするため」に使ってみましょう。
旅に出てもいいでしょうし、大切な人と美味しいものを食べに行ってもいいし、美しい自然の中で1日中ぼーっとしてもいいでしょう。
そうやって、物質と精神両面の幸せをバランス良く取り入れていくことが、これからの私たちにとって、とても大事になってくる気がします。
まとめ
今日言いたかったことを改めてまとめると
「”Less is More”の考えを人生に取り入れてみよう。そのためにまずはモノを少し減らして、経験に投資してみよう」
ということでした。
長文読んでくださり、感謝します。
それでは、明日も、良い旅と良い人生を。