こんにちは、キラです。
今回は、IT,インターネットの便利さの裏にある弊害について。
あまり気がついている人が少ないことなんですが、
実は、インターネットは、見れば見るほど視野がせまくなります。
昔は「世界と繋がるインターネット」のような理想があったけど、それは完全に幻想でした。
人と会った時、その人のSNSのおすすめ画面を見せてもらうとびっくりします。
自分と、見ている世界があまりに違うんです。
さらに、いろんな国を訪れると、その国ごとに出てくるコンテンツも違います。
中国は金盾、欧州はGDPRで閲覧不可なものも多いですね。
今や我々はネットによって分断されているわけです。
IT企業はあなたの幸せなんて考えない
それもそのはず。
SNSをはじめとしたIT企業の目的は「(広告で)稼ぐこと」。
そのためには「あなたにコンテンツを長時間見せること」が一番大事です。
スタンフォードやらハーバードやら出た天才たちが、人がスマホにかじりつくようにサービスを設計するんだから、一般人はひとたまりもありません。
「あなたによりよい学びや幸せを与える」「真の人間的繋がりを作る」なんて目的はインターネット上のサービスにはないんです。
あるのは「あなたにコンテンツを長時間見せること、そして広告で稼ぐこと」という目的。
そのためには「長時間見たくなる、居心地のいいコンテンツを個別に届ける」必要があります。
つまり「あなたが見ているコンテンツは、あなたが選んだ居心地のいいものばかり」ということ。
検索履歴、閲覧履歴、いいねを押した場所、個人情報、書き込む内容、キャッシュ、位置情報…と、あなたのために最適化され、だらだらと見続けたくなる、甘いお菓子のような情報。
この小難しく長い文章を見ているあなたは、たぶんちょっと頭のいいヤツと思われてます笑
最適化されたコンテンツは甘い毒
「自分に最適化されたコンテンツ」の何がダメか?というと、「自分に都合のいい情報しか出てこない」こと。
甘いお菓子も食べすぎると身体に悪いように、自分に最適化された、居心地のいいコンテンツは、ずっと見ていると思考と精神を蝕む毒になります。
陰謀論や特定思想にハマる人がその典型例。
偏った情報を、世界の全てだと誤解するようになるんですね。
極端に言えば、自分が知らないうちに思考やマインドをコントロールされる危険すらあります。
でもそれをされている本人は「自分は能動的に情報を取りにいってる!自分の頭で考える!世界と繋がるインターネット!」と思っています。だから余計タチが悪い。
ユートピアに見えるディストピア。ジョージ・オーウェルの『1984』みたい。Big brother is watching you.
偶発的な出会いと耳の痛い意見を
どうすればいいか?おすすめは「旅に出る」「人に会う」「本を読む」こと。これらは、ネットと比べると偶発的な出会いです。もちろん、これらもある程度の偏りはありますが。
そして何より「耳の痛い意見こそよく聞き、それを言ってくれる人を大事にする」ことが大事だと思います。
先ほど書いた「甘いお菓子のような毒」の例えをなぞるなら「良薬口に苦し」です。
さらには、学び続け、挑戦し続け、変化し続けること。
インフルエンサーの断定的な言葉だけを信じて脳にラクをさせず、迷い続け、考え続けること。
思考の自由を、他人に奪わせないようにしましょう。
この文章もあなたのために最適化されたコンテンツである、という矛盾はありますが、
矛盾もカオスもモリモリ食べて、健全な思考を作っていきましょう。
この文章があなたの人生の栄養の一部になりますように。
先は長いけど、これからもどうぞよろしく。
それでは今日はこのへんで。