こんにちは、キラです。
いろーんな国を旅して時々思うことがあります。それは
ということです。
多くの人が感じることでしょうし、僕自身も感じたことがあります。
もくじ
世界を旅して考えた、日本人が生産性を高めて幸せになる5つの提案
そこで、旅をしながら、労働生産性が高いとされる国の人たちや、経済的な成長率の高い国の人たち、
それ以外でもやたら幸せそうな国の人たち(笑)と話してみて、日本との違いや、今の日本に必要そうなことを考えてみました。
結論から述べると、
世界を旅して、日本人が生産性を高めてかつ幸せになるための、幾つかの方法を考えてみた。
1,バケーション文化を取り入れる
2,自分なりの幸せの基準を持つ
3,和を尊びすぎない
4,多様性を受け容れる
5,どんどん外に出る
とりあえずは、この5つだ。— 吉良コウ (@KOH_KIRA) 2018年2月8日
そして、これに付け加えて
ということです。
日本人の労働生産性は先進国最下位
さて、まず前提として。近年の日本人の労働生産性は、どれくらいなのか?データを見てみましょう。
公益財団法人日本生産性本部により労働生産性の国際比較 2017 年版によると、
1. 日本の時間当たり労働生産性は 46.0 ドルで、OECD 加盟 35 ヵ国中 20 位。
・OECD データに基づく 2016 年の日本の時間当たり労働生産性(就業 1 時間当たり付加価値)
は、46.0 ドル(4,694 円/購買力平価(PPP)換算)。米国の 3 分の 2 の水準にあたり、順位はOECD 加盟 35 カ国中 20 位だった。名目ベースでみると、前年度から 1.2%上昇したものの、
順位に変動はなかった。主要先進 7 カ国でみると、データが取得可能な 1970 年以降、最下
位の状況が続いている。2. 日本の 1 人当たり労働生産性は、81,777 ドル。OECD 加盟 35 ヵ国中 21 位。
・2016 年の日本の 1 人当たり労働生産性(就業者 1 人当たり付加価値)は、81,777 ドル(834 万
円)。英国(88,427 ドル)やカナダ(88,359 ドル)をやや下回るものの、ニュージーランド(74,327
ドル)を上回る水準で、順位でみると OECD 加盟 35 カ国中 21 位となっている。3. 製造業の労働生産性は 95,063 ドル。主要国中 14 位で過去最低の順位に。
・日本の製造業の労働生産性水準(就業者 1 人当たり付加価値)は、95,063 ドル(1,066 万円/為
替レート換算)。これは、為替レートがこのところ円安傾向に振れている影響が大きく、順位でみると 1995 年以降では最低(タイ)の 14 位となっている。
ということです。
まあざっくり言ってしまえば、「日本人は沢山働いてるのに、相変わらず生産性低いしさらに下がってるぜ」ということみたいです。
労働生産性が高い国は?
では逆に、生産性が高い国はどこかというと、1〜10位までは、
- アイルランド
- ルクセンブルク
- 米国
- ノルウェー
- スイス
- ベルギー
- オーストリア
- フランス
- オランダ
- イタリア
…と、欧米諸国ばかりですね。
もちろんこのデータだけが全てではありませんが、これらの国から今の日本が学べることも多くありそうです。
日本は幸福度も低い
これだけならまだいいんですが、日本の場合、どうやら幸福度まで低いようです。
それについては、以前の記事で詳しく書きました。
そうなると、日本は、「たくさん働いているのに生産性も幸福度も低い国」ってことになるじゃーありませんか。これはイタダケナイ。
なので僕たちは、「どうやったら、生産性高く幸せに働き、生きることができるのか?」について、考える必要があると思うのです。
そんなワケで以下、僕が実際に欧米諸国を旅して感じた、「日本が参考にすべき文化や価値観」について書いてみます。
1,バケーション文化を取り入れる
日本人が生産性を高めてかつ幸せになるための提案その1は、「バケーション文化を取り入れる」こと。
OECD加盟国の中で、労働生産性が高い国にあって、21位の日本にない文化の一つが「バケーション」です。
欧米諸国では、夏と冬にバケーションが1ヶ月ずつくらいあります。
そして、デキるヤツほど長い休みをとって旅をします。
結果として、総労働時間は短くなり、集中して仕事をする習慣にも繋がり、それが生産性の向上につながっているのではないかと思われます。
バケーションが仕事と人生にもたらすもの
バケーションは、「仕事や人生においての区切りになって、活動にメリハリがつく」という効果をもたらしてくれます。
日本人が「定年まで働き詰めか…」と思って働いている一方で、生産性の高い人間は「あと◯日働いたらバカンスだ!」って感じで集中して働いているんです。
そりゃ生産性に差が出るわけで。
イタリアで会った青年はこう言っていました。
長い休みがないと、自分の人生について考える時間も無いじゃないか!
日本人は老人になってからやりたいことをやるのか?それじゃ遅いよ!
なるほど、一理あるw
社会人になった途端に休みがなくなる日本人
というか日本人も、20年間夏休み冬休みがあるスケジュールで教育を受けていた人が多いハズですよね。
それが社会に出た途端に突然「はいここからずっと長い休みありませーん」みたいになったら、そりゃ疲れるわけで。
「長期休暇なんか取ったら仕事が回るか!」という反論もあるでしょうが、それについては後述します。
2,自分なりの幸せの基準を持つ
日本人が生産性を高めてかつ幸せになるためのその2は「自分なりの幸せの基準を持つ」こと。
人と比べず時代に流されない、自分なりの幸せを持っている人は強いですね。
ギリシャの人たちは、国家経済が破綻してるのになぜかやたら楽しそうで幸せそうでしたw
あと、ヨーロッパの街には、都市に面した美しい川がよくあります。
パリのセーヌ川やフランクフルトのマイン川とかですね。
夕方になると、この川べりに、沢山の人がワインを持って集まってきて楽しそうに飲んでます。
もちろん僕も、参加してみました。
ドイツの八重桜を見て友達とチーズとクラッカーををかじりながら
としみじみ思いました。
お金ぜんぜんかからないんですよねコレwでもリラックスできて楽しい。
オーストラリア人富豪が語った「10ドルの幸せ」
オーストラリアへ行った僕の友人から聞いた話。
彼がオーストラリアで出会ったおじさんは、こう言っていたそうです。
「いいかい?このワインは安売りで買ったんだ。8ドル。安いだろ。
このビスケットは3ドル。たかが10ドルぽっちで俺は幸せになれるんだ。
何故かわかるかい?
世界一大切な家族と過ごしているからだよ。」
彼は自分の会社と広い土地を持っていて、かなりのお金持ちなのですが、「家族がいるだけで、俺は幸せになれる」と。
自分なりの揺るぎない幸せの基準を持っていて、手段と目的がハッキリしていますね。
オーストラリアは、上記グラフの中には出ていませんが、国民の幸福度が極めて高いといわれる国の一つです。
他人の価値観や数字で「幸せを比較して」苦しみがちな人には、見習うべき部分がある気がします。
3,和を尊びすぎない
日本人が生産性を高めてかつ幸せになる方法の3つめは「和を尊びすぎない」ことです。
皆がもう気づいているように、世界の変化はとても早く、競争はとても激しくなっています。
身内の合意を求めながら動くスタイルは、あまりに無駄が多すぎます。
「和」は文化としては美しいけれど
日本の「和を尊ぶ」文化はとても美しく、守る価値のあるものだと僕は思います。
しかし、仕事の生産性という点においては「和」には無駄が多すぎるようです。
同意を優先して、世界の変化に行動が追いつきません。
結果として、国内で楽に群れて縮こまる、ドメスティックな経済と文化ができあがり、ジリジリと弱っていっているように思います。
独裁と自由で発展した国、シンガポール
シンガポール。
これも上のランキングにはありませんが、近年稀に見る発展をした国の一つです。
主にリー・クアンユー氏の独裁的とも言えるカリスマ的政治と、各国移民の受け容れと自由競争によって発展した国です。
「和を尊ぶ」とは真逆をいく戦略を取っていたように思えます。
「和を尊び、場を壊さない」ことを重視しすぎてしまうと、これらの国にどんどん先をゆかれて競争力を欠き、さらにジリ貧になって労働環境が悪くなる…というスパイラルに入ってしまいます。
「和を叩き壊せ」とまでは言いませんが、「何のための和なのか」「どうすれば生産性や競争力を高めることができるのか」は、常に考える必要のあることです。
4,多様性を受け容れる
日本人が生産性を高めてかつ幸せになる方法の4つめは「多様性を受け容れる」ことです。
結局、先に述べた3つが結局やりづらいのは、日本という国と文化の多様性の欠如に他ならなりません。
マイノリティ(少数派)を排除する文化では、社会人で
- バケーションをとる
- 大学への通い直しをする
- 育休を取る
- 副業を行う
- 在宅勤務やリモートワークを行う
といったことをする人をまだまだ「変わったヤツ」と見がちです。
結果的に、同じ人種と文化の、似たようなキャリアの人たちで群れて、ずっと同じことをやってます。
当然、仕事は変わらず、社会も変わらず、柔軟性を欠き、変化に対応できず競争にも負けるワケです。
多数の民族や文化が混ざりがちな欧米では、「普通」や「変わっている」という価値観そのものが希薄で、それが働き方の柔軟性にもつながっている気がします。
日本が単一民族と文化の島国である以上、ある程度は仕方のないことだと思いますが、
日本人は多様性を、イレギュラーをもっと受け入れるべきです。
「学生の時遊んどけよー」とか言う大人がいるうちはダメですねwお前のほうこそ今遊べ!
5,どんどん外に出る
日本人が生産性を高めてかつ幸せになる方法の5つめは「どんどん外に出る」ことです。
大きなマーケットで仕事をしないと、豊かにならないし生産性も上がらないよね、という話です。
「お金を払わない奴はファンじゃない」問題の根本
先日「お金を払わないヤツはファンじゃない」議論が起こりました。
ファンクラブの存在意義について – 岡崎体育ブログ 脂汗日記
音楽家の岡崎体育氏が、ファンとお金について言及したことが、プチ炎上したようです。
これにはいろんな意見が出たようですが、僕は、
と考えました。
人間、経済的に豊かな状態なら、クリエイターの応援のため、コンテンツ使用の不便さ解消のためにも、お金は喜んで払うわけで。
結局「娯楽に使える可処分所得が減っている」ことが問題だと。
少ないパイを取り合って喧嘩するな
日本の、減少する人口と縮小する経済圏の中で、少ないパイ(お金やマーケット)を取り合ってるからこうなるワケです。
これはマクロ(極大)の話ですが、ミクロ(極小)の個人の働き方の話でも、単に「海外でも働けるようになっておけば、働き方をさらに選べるよね」ということが言えます。
今からの世代はさすがに、日本という一国だけで仕事や人生を完結させるのは難しいでしょう。
ならば早めに、みずから、もっと外へ出ていきましょう。
仕事のための人生か、人生のための仕事か。
さて、ツラツラと偉そうに書いてきたわけですが、労働生産性が高い国や幸福度の高い国と、そうでない日本との違いは「仕事観」以前に「人生観」だと感じます。
このテーマで話をしていたときに、何度か言われたことがあります。
という言葉です。なるほど。
つまり、生産性や幸福度の高い諸外国では、個人が個人の幸せを追及しています。
対して、日本は個人より社会や集団、「和」を大切にし、個を犠牲にしている人が多いのかもしれません。
そして皮肉なことに、その和を守るために、必要以上の会議や人間関係に時間を使い、結果生産性が削がれていたりします。
もっと簡潔にいえば、
という当たり前のことを、僕らは思い出さなければいけないのかも。
まとめ
以上、今回の内容を改めてまとめると
世界を旅して、日本人が生産性を高めてかつ幸せになるための、幾つかの方法を考えてみた。
1,バケーション文化を取り入れる
2,自分なりの幸せの基準を持つ
3,和を尊びすぎない
4,多様性を受け容れる
5,どんどん外に出る
とりあえずは、この5つだ。— 吉良コウ (@KOH_KIRA) 2018年2月8日
そして、
ということでした。
長文読んでくださり感謝します。
それでは明日も、よい仕事とよい旅を。
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