95歳の老人の詩
今日は、ある老人の詩を紹介します。
タイトルは『95歳の老人の詩』。
いったい、どんな人が書いた詩なのか、想像しながら読んでみてください。

もう一度人生をやり直せるなら・・・・
今度はもっと間違いをおかそう。
もっとくつろぎ、もっと肩の力を抜こう。
絶対にこんなに完璧な人間ではなく、もっと、もっと、愚かな人間になろう。
この世には、実際、それほど真剣に思い煩うことなど殆ど無いのだ。
もっと馬鹿になろう、もっと騒ごう、もっと不衛生に生きよう。
もっとたくさんのチャンスをつかみ、行ったことのない場所にももっともっとたくさん行こう。
もっとたくさんアイスクリームを食べ、お酒を飲み、豆はそんなに食べないでおこう。
もっと本当の厄介ごとを抱え込み、頭の中だけで想像する厄介ごとは出来る限り減らそう。
もう一度最初から人生をやり直せるなら、春はもっと早くから裸足になり、秋はもっと遅くまで裸足でいよう
もっとたくさん冒険をし、もっとたくさんのメリーゴーランドに乗り、
もっとたくさんの夕日を見て、もっとたくさんの子供たちと真剣に遊ぼう。
もう一度人生をやり直せるなら・・・・
だが、見ての通り、私はもうやり直しがきかない。
私たちは人生をあまりに厳格に考えすぎていないか?
自分に規制をひき、他人の目を気にして、起こりもしない未来を思い煩ってはクヨクヨ悩んだり、構えたり、落ち込んだり ・・・・
もっとリラックスしよう、もっとシンプルに生きよう。
たまには馬鹿になったり、無鉄砲な事をして、人生に潤いや活気、情熱や楽しさを取り戻そう。
人生は完璧にはいかない、だからこそ、生きがいがある。
老人の正体は…
詩の詠み人は、ピーター.F.ドラッカー。享年95歳。
著名な、ユダヤ系オーストリア人経済学者で、経営マネジメントの大家です。
ドラッカーの「マネジメント」と言えば、世界的名著。
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彼は、ユダヤ人として生まれ、ナチスの迫害から逃れてイギリスを経てアメリカに渡り、その時代に登場した巨大企業やその組織について深く研究を行い、それが評価されました。
そんな、大成功を収めた彼が、「もっとリラックスしよう、もっとシンプルに生きよう。」と言っているのは、
私たちに何かを考えさせ、「今を生きること」を思い出させてくれます。
この詩を読んで、あなたは、どう感じましたか?
僕は、さらに「たくさんの冒険」をして「たくさんの夕日」を見に行こうと思いました。

それでは今日はこのへんで。
明日も、良い旅と、良い人生を。